これは捨てられていた部品を寄せ集めて作った、ごく普通の並三ラジオです。ま、余計なモノも付いておりますが…。(微調整同調、音量・音質調整、謎の電球など)
現在の真空管ラインナップは、6C6-6ZP1-80HKと、とっても普通です。コイルはちゃんとトリオ製、電源コンデンサーも複合型です。ただ、トランジスタ用部品が少なからず使われており、音量・音質調整回路がハッキリ言ってイケナイ方法なので、少々怖いモノがありますなぁ。(あんまりいじりません。) こう言うモノを作るとき、感電しないで作り終えると寂しくありませんか? |
並三ラジオ・真空管・よもやま話
※2003年1月19日、とあるパーツ屋さんで遂に念願の KX-12F を入手。早速並三ラジオに搭載、ちっとも変わりません。(当たり前だ) 12F は直熱管と言って、構造は白熱電球の様なモノ。それと比べると他の真空管は傍熱管と言って、例えれば「電熱器と鍋の水」といった風。→こんな(15禁注意) 「白熱電球」と電熱器にかけた「鍋の水」では、どちらが速く暖まるか?「白熱電球」です。つまり、働き出す時間(立ち上がり時間)にズレを生じる訳で、スイッチを入れた直後は電源回路からの電流が行き場を失います。 ※だから昔の電気機器は電源を入れて30秒ほど待たにゃならん※ すると、近場の平滑用電解コンデンサーに八つ当たりというか、悪さをするんですなぁ。容量抜け、なんて事も起き得ます。並三ラジオの寿命の点から言えば、同じ傍熱管の 80HK の方が良かったりするのですが…。 しかし純正の構成は 12F ですので悩み所。時々差し替えて楽しむしか… 最近(2008年)どうも調子もオカシクなって来て、音量が下がったり(エミ減?)ガリガリ言うたり、定番の問題が。 ※だ〜からゲルマラジオ方面にシフトするんやなァ…感電しないし※ ※これはいわゆる突入電流とか言うの?用語知らず※ |
真空管の原理説明。 そもそも真空管の原形はあのエジソンが見付けたモノです。電球に反射版を入れたんですが、何の気無しに調べたら反射版からフィラメントへ電流が流れてた… つまり電流と電子の流れは逆なので、フィラメントから電子が飛び出して反射版(陽極、プレート)にぶつかってる訳です。ま、学者でないエジソン自身は理解不能で、ソレで直接何かを作った訳ではありませんが「エジソン効果」という名が残っています。 そのまま二極管が出来、間に網を入れて電子の流れを制御(通せんぼ)出来る様にしたのが三極管です。大電流を制御すれば「増幅」した事になりますね。 さて三極管の増幅率を上げようと、ゆるい電子の流れをひっぱる様な働きをする網を追加したモノが四極管です…が、勢いを付け過ぎた電子は陽極にぶち当たって余計な電子をはじき出す事がありました。 そういうフラフラした電子を陽極に押し返す(勢いのある電子は素通りの)網を増設する事で、安定した働きをする様になりました。これが五極管です。6C6, 6ZP1など。 他にも電子の流れを整理して陽極にぶち当てるビーム管というのもあります。※マンガ化したら、より悲惨そうだな※ |
えーっと、変なマンガを描いたので、つまりマンガ先行でネタ回し。でもちゃんとラジオ関係な所がミソ。
電気的「増幅」というモノの原理説明。 以前、知った顔と話をしていました所、増幅について勘違いをしてまして、啓示の為に一筆啓上。 ラジオの中で、入力信号と相似形の、値を大きくした波を作ってるのが増幅器なのです。か弱い手(弱エネルギー)でバルブをひねって太いパイプの水量(強エネルギー)を調整する様なモノ。 スピーカーを鳴らす為には大きな電力信号が必要ですので増幅器を通しますが、いきなり持上げると不安定です。 よって事前に、まず電圧を上げて下準備をして、やおら電力を増す手順を踏むのです。(並三は…??) 高い所に登るのに (昔の本に載ってた) 梯子をかける /□□\ / □□ \ 二段で /□□□□□ \ 一段では 安心→ / □□□□□ \ ←不安定!
※昔の本 = 「初ラ別冊・初歩のラジオ技術」ですた※ |
「グェフフ、真空管要らんかッパ〜?」 「ギャッッ!バケモノだー!…お♪マジ真空管やん。タダ?」 「な〜んごつ!せっかくガキの割りよっとば貰うて来たとけ。」 「奪って来たとやろ…それを売り付けんなよなー。」 ↑実話(泣) 回路は実際にはあとでバリオーム(ボリューム)や微調整同調用の歯抜け豆コンを、適宜取付けております(泣) |