「シエスタ(siesta)」とは、スペインなどのラテン系諸国で習慣になっている昼寝、午睡のこと。実際のところ、猛暑の中での農作業を避けるために生まれた習慣らしいです。夏は暑さで疲れやすく、脳にとっても能率の上がりにくい厳しい季節ですね。
そんな時、少しでも働きがよくなれば、と、提唱されたのが「シエスタ」なのです。
今回ご紹介するのは、広島大学の堀教授お奨めの日本版「シエスタ」。
よりよい覚醒状態を健康的に維持するための、リフレッシュが目的な15分間のお昼寝です。
皆さんにも覚えがあるかと思いますが、時間で言うと昼ご飯を終えた消化吸収活動が盛んなお昼の二時頃、眠くてウツラウツラとしてしまったことはありませんか?
これは人間の眠気には半日を周期としたリズムがある為、避けることができない生理現象の一つなのです。
だからと言ってこれを、授業中、仕事中の居眠りの理由にしないでくださいね(^−^;
方法としては、
@.昼休みの食事時にカフェイン(コーヒー、お茶他)を摂る。
A.何とか人に邪魔されない場所を確保し、寝る。
B.目覚めたら、少し外に出て太陽光を浴びる(約1分)。
たったこれだけで、午後の能率及び活動意欲はばっちり上がります(…のはず?)。
少し説明を加えますと、
@のカフェインとBの太陽光はすっきり目覚めるために必要です。
カフェインには覚醒効果があるのですが、それが作用し始めるのが飲んだ30分後だと言われています。
そして、太陽光には人の体内リズムを整える役目があります。一日一度は太陽に当たらないと、体内時計が25時間リズムを刻んでいる私達の時間の観念は狂ってしまうのです。
※高齢者の方の場合
深い睡眠に至るのに時間がかかるため、30分を目安にしてください。
習慣的に30分以下の昼寝をする人は、アルツハイマーにかかる危険性が通常の1/3だというデータがあります。ただ、昼寝が1時間以上だと、逆にかかりやすくなってしまうのでご注意を。心身ともに老化の進行を遅らせることのできるお昼寝ですが、ちょっとした諸刃の剣なんです。
あと、一般的に午後3時以降の昼寝も夜の睡眠に差し支えるのでできれば避けて下さい。
因みに、ダイエット中の方にはこの時間帯の「シエスタ」はお奨めしません。なぜなら食後すぐに横になると消化吸収を更に高めてしまうため、カロリーの蓄積量がどうしても上がってしまうからです。
本当はどこかの営業車の誰かさんのように(!?)、午後2時頃に休憩時間を取れるとベストなのですが…。
あなたは午後の効率と己の身の美しさ、どちらを優先させますか? |