とりあえず「傷 」

あなたは他人に刃を向けたことがありますか?
私はあります。
あなたは自分に刃を向けたことがありますか?
私はあります。

これは別に物理的な話をしようとしているのではありません。
誰々を叩いたとか蹴ったとか、そういうレベルではなく、人を傷つける行為(言動)について考えてみましょう。
人は毎日の生活の中でそれぞれがそれなりによく生きようとしています。
そしてできるだけ人道的に正しいと思われる価値基準で行動しています。
しかしここで曲者なのが、この価値基準。
これにははっきりいって標準なんてないので千差万別。下手をするとAさんとBさんではあるべき姿が全く逆である可能性もなきにしもあらず。
そんな訳で、意図するにせよ否にせよ、私達全てが生きているだけで誰かを傷付けている、そう言えなくもないのです。

その結果、追い詰められて命を絶つことを考えてしまう人も出ます。
それは、その人が弱いから、なんて簡単に決めつけることはできません。
現在ネット上でも関連した動きが見られます(2003.8.NHKより)。
日本のサイトでは自殺したい人向けに作られているHPが13、それを止めようという働きをしているHPが4。それだけ生きる価値に疑問しか抱けない人がいるということです。ちなみに「自殺」について記述のあったページは13万を超えているそうです。

毎日の小さな傷が積み重なると「鬱(ネガティブ)」になります。
就職や受験の失敗、大切な人との別れや死、そういう事件一つで健常だった人がいきなりガクンと自殺願望に走る…そういう例も色々見てきています。

だもので、今回は「傷(鬱)バスターちゅり」を処方しますね。
これさえあれば、万全!といくかはわかりませんが、もしもの時にお使いください。
4錠お出ししておきますね♪

1.よい音楽や絵画に触れ右脳を活性化させたり、思いっきり運動して
  汗を流し原因を忘れ去ること。
2.食事、睡眠など基本的欲求を満たすこと。
3.悩みを文章にしてみること。
4.人に会うこと。

1は脳医学の問題ですね。「時が解決するよ」とはよく言いますが、悲しみを感じる右脳に情報を次々に送り込んだり、スポーツをすることで脳内麻薬(合法ですね(笑))を作成し麻痺させ、悲しい記憶を奥底に追いやっていくというものです。人は忘れる生き物。それをできるだけ短い時間で行うための方法です。

2は当たり前なところですね。人は基本的欲求が満たされていれば、何がなくとも幸福感を味わえる生き物です。そういう時こそ身体に無理のない時間の使い方を実行してあげてください。身体が休まれば精神的回復も早まります。

3は自分が思っていること、その時の出来事などを思いつくままに書き綴っていくというもの。書くことでストレス解消、というのではなく、自らの考えや行動を冷静に客観視するために使います。一度書いたものを、時間を置いて確認すると
「なあんだ、そんなこと」
と違う視点から自らを見直すことが可能になるのです。

4は一番大切です。精神的に立ち直るには他者を介在させるのが一番早いです。自分だけの考えに固執することなく、他者の客観的な意見を得る。会うのはいつもの友達でも先生でも、自分を傷付けた相手でもいい。とにかく会って話すこと。一緒にお食事して、元気な人にエネルギーをもらうだけでもいいのです。

ついでに、生きる意欲が現れる「口」について少しお話しましょう。
人は発達の過程で口唇期を最初に経験します。
それは口でおっぱいを吸う、泣くというようにまずはそこから全ての対外的表現が始まり、そこから快感を得られるというものです。
そしてこの欲求は、人にとって一生に渡る重要な欲求でもあるのです。
この「口」にこそ、生きる意欲が現れるといっても過言ではありません。

< あなたの口元、上がっていますか? >

口元が引き締まり、自然に両端が上がっている時は大丈夫!
幸福で元気満々、何でも来い!といったところでしょうか?
両端が下がっていれば、現状に問題を見出しやすい人…(不満が溜まりやすい人)。
開けっ放しなら、相当パワーが落ちている証拠です。
もっと、危ないのは開かない口。
しゃべらない。食べない。基本的欲求を放棄した「口」です。
気分が落ちるとどうしても口が動かなくなります。
そこを、人と会う機会を増やすことで克服してほしいのです。
もしくは意図的に口を動かす行為をしてエネルギーを作り出すこと。
気づいた時に口元を上げる動きをするだけでも全然違いますよ。

以上、お薬は必要な時に飲んでください(^−^)v

鬱、誰もがなりうる身近な病です。
越えられない壁ができた時、人はまるで膝を折られたかのように動けなくなります。
それでも私は思うんです。
誰しも「治せない傷(超えられない壁)は与えられない」と。
自分を信じて、自分の心底の強さを信じて、一つずつ乗り越えて行きましょうね(*^_^*)

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