とりあえず「枠を外そう」

近いうちに友人家族がアメリカに移住することになりました。
ご夫婦と子供3人。本当に仲のよいご家族です。
ただこのご家族、世間の見方からすると多少変わっているところがありました。
それは、一番下の小学2年生の男の子が学校に行っていないということ。

彼は身体が悪いわけでもなく、友達もたくさんいて、遠足や運動会の時には
率先して学校に行くような、元気闊達で好奇心旺盛な頭のよい子です。
ただ、詰め込み式の学校教育にだけは反発を覚え、行きたくないのだとか。
上の子達が普通に学校に行っていたこともあり、彼女にとってもこの子は
初めての課題であったことでしょう。

「病気でもないのに休むなんて、精神鑑定を受けるべきだ」などと、
ご近所や学校の先生方からはかなりわいわいと非難されていたようです。
確かに先生方の気持ちもわかります。
だって、生徒が来なければ、責められるのは担任の先生なのですから。
今は「病気」だとレッテルが付けば、学校に来なくても放っておけるという、
ちょっとおかしなシステムがありますからね。
生徒自身の立場ではなく先生方が自己保身の立場に立てば、
そういう行動になるのは理解できます。

それでお母さんは海外の教育事情などを調べ、彼に会ったところを探そう、
詰め込みではなく自由な発想を生かした生き方のできるところに連れて行こうと
決意されたのだそうです。
彼女達の教育方針も実にユニーク。
学校教育で学ぶよりも自分達が今生きている上で必要だと思われること、
それを親が教えてあげれば十分生きていける。
後は彼が好奇心のままに色々と勉強して、興味の赴くままに自分で知識を深めて行けばいい。
学歴のレッテルなんて、貼ったところで意味はない、と。
子供の可能性を伸ばすために彼自身の環境を守ろうとされているんですね。

いきなり海外に渡るなんて…。
家はどこで、仕事はどうする?など、彼女達も何度も迷われたそうです。
でも、ゼロからの出発を恐れない力、意志の力をそのお子さんから学んだのだとか。

彼女はお子さんについて、こういうエピソードを紹介してくれました。
ある日、お子さんが家に帰るなり「今日はたくさんお水を貰ったよ」と言ったそうです。
どうやら咽喉が渇いたら、近くにあった食堂やチェーンの飲食店などにお邪魔して
お水を頂いたのだとか。
彼はお水はどこに行けばある。
人は困っている人がいれば助けてくれる、ということを知っているんですね。

これは、見る人によってはかなりわがままだと捉えられるかもしれない。
でも、彼は自由に羽を伸ばしているだけで、何も間違ったことはしていません。
実際、思った事を現実化する力や行動力には普段から目を見張るものがあるそうで、
この子がどうなるか、その成長の可能性にワクワクしているところだそうです。

あなたはどうですか?
本当に自分がやりたいことをやっていますか?
枠に囚われて、文句ばかり言っていませんか?
あなたがあなたの本質と本気で向き合った時、あなたの世界は変わります。
本当に必要なこととそうでないもの、頭で思い悩む前にハートで動いてみるのもいいかもしれませんね。

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