10神無月(かんなづき)

  十月は他に初霜月(はつしもづき)、時雨月(しぐれづき)、開冬(かいとう)などといいます。
  また、二十四節気の寒露と霜降があります。


【季語歳時記】

秋祭

 田の神に豊年を感謝し、各地で秋祭りが行われます。季節は実りの秋。松茸などの茸や、栗や柿などの木の実や果物やお芋類。それに、秋刀魚や鯖などの海産物。そして、新そばや新米と、豊かな自然の恵みに感謝をする収穫の季節です。

小鳥

 秋に飛来する渡り鳥や、山から低地や人里へ下りてくる漂鳥の小さな鳥を特に俳句では総称して言います。「色鳥」とも言います。雀、雲雀、鶫(つぐみ)、など。

燈下親しむ

 燈火の下で読書や団欒をすることを言います。秋涼の日が続き夜も日ごとに長くなる頃の季節感のことです。読書の秋です。

べったら市

 江戸の大伝馬町から小伝馬町までの通りに立った浅漬け大根の市。浅漬けはこの頃から売り出されるため、麹がまだべったりとつていたところからこう呼ばれていると言います。今日では、陽暦の十月十九日から二十日の両日に日本橋本町三丁目に市が立ちます。

紅葉

 秋半ばより木々が色づき、赤や黄色にそまることを言います。紅葉は楓に代表され、黄葉は銀杏に代表されます。現代では、紅葉は秋の半ばから晩秋初冬とその美しさは冬の寒さが訪れる頃まで人々を楽しませてくれます。