11霜月(しもつき)

  十一月は他に神楽月(かぐらづき)、雪見月(ゆきみづき)、風寒(ふうかん)などといいます。
  また、二十四節気の立冬と小雪があります。


【季語歳時記】

七五三

 もともと、子供の髪を伸ばしはじめる「髪置(かみお)き」が2歳〜3歳頃で、初めて袴を着ける「袴着(はかまぎ)」が3歳〜7歳頃、着物の留めを紐から帯に替える「紐落とし」「紐解き」「帯解(おびと)き」が5歳〜9歳頃といった行事は古くからありましたが、これらが江戸時代に七五三となったと考えられています。十一月十五日に七・五・三歳の子供の成長を願い寺社に詣でて感謝するようになったと言われています。また、この日に長寿への願いを込めて細く長い紅白の千歳飴を食べて祝います。

酉の市

 旧暦酉の日の行事でしたが、今日では十一月の酉の日に、各地の鷲(おおとり)神社などで開かれます。この時に開運や商売繁盛を願い、この市で福徳を掻き集めるという意味で縁起熊手が商われます。三の酉まである年は火事が多いと言われています。

時雨

 冬の初めの頃に、さっと降ってさっと上がり、時にはしばらく断続的n降り続く雨を言います。山から山へ夕立のように移動しまがら降ったり、降ったかと思うと太陽が出たり、そして、また降ったりとなかなかに趣が深いものです。夜に降る時雨を「小夜時雨」などと言います。

釣瓶落し

 「秋の日は釣瓶落とし」といい、秋の日暮れを、井戸に釣瓶が落ちる速さにたとえて言います。ものの例えとして少々大げさではありますが、これほど落日を実感させる言葉はないでしょう。

小春日和

 春の穏やかな日に似ている冬の初めの暖かな日を言います。「小春」とも呼び、そぞろ歩きなどにも嬉しい好日です。この頃に帰り花が咲く頃でもあります。