9長月(ながつき)

  九月は他に寝覚月(ねざめづき)、色取月(いろどりづき)、無射(むえき)などといいます。
  また、二十四節気の白露と秋分があります。


【季語歳時記】

名月

 澄んだ秋の空に上る十五夜様の月は、際立って美しいことから「名月」として親しまれています。月に似せた丸い団子を作り、旬の作物や芒を供えて楽しむものです。この時期に里芋の収穫期があるので芋名月とも言われています。



 秋は虫の鳴き声が美しい季節です。昔から子供達は「虫取り」をして籠に鈴虫や蟋蟀などを取ったと言われます。

秋の七草

 秋の七草は春の七種と違い、その花を愛でるものです。萩、桔梗、葛の花、藤袴、女郎花、尾花、撫子の花です。尾花とは芒のことです。

二百十日

 立春から二百十日目あたりは、台風が最も多く接近する頃で、この頃に稲の開花期を迎える農家では二百二十日とともに厄日とされています。台風に要注意の日です。

彼岸花

 曼珠沙華とも呼ばれ、秋のお彼岸の頃に咲きます。古く中国から渡来したと言われていて、土手や畔に自生して咲きます。民家の近くや寺社などにも群生してお彼岸の頃には美しく咲いています。