とっとちゃん鳥栖・基肄養父方言
※こんなページですみません。本人は割とマジメなんです。

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鳥栖市近隣図

基肄養父(きやぶ)とは?

 佐賀県東部、鳥栖市(の東半分)と基山町を合わせた古い地名です。固有方言が消えかかっていますので、今の内に研究しておこうという主旨です。表題の横のは鳥栖市マスコット「とっとちゃん」。
 左図、赤い部分が旧宗家・対馬領「田代」であり、基肄養父方言地域です。
※基山は新しい町民の多くが「福岡県民」なので、言語的には福岡(博多)弁地域である※
 閉鎖的な旧鍋島家・佐賀領(西半分・桃色)とは違い周りの地域(福岡県・薄緑)との交流が多かったので、所属は佐賀県でも筑後弁(佐賀訛り)です。つまり「佐賀」とは言葉が違います。
 少なくとも「出る」を
づっ」とは言いません。(ノД`)
 (もっとも耳につく言葉である)

仮説・超古代国家 現在でもインフラの具合から、人の流れは古代とたいして変り無い様です。
 元々、鳥栖基山地域の県境(旧国境)には何かしら恣意的なモノがあります。大きな川(秋光川や宝満川)でなくてドブみたいなのが県境だったり…
 左図は古代国家の仮説(私見)

 サガン鳥栖の事
 概ねJチーム名はアダ名と地名を合わせた名前。有名な街はそのまま(草津とか)、何だか判らん所は県名でお茶濁しとなっています。

 鳥栖は?有名なの??
 ※ケロロ(軍曹・宇宙人)も迷子になったそうだし※

鳥栖近辺鳥瞰図 基肄養父地域は佐賀県内で唯一の九州の縦軸(福岡→鹿児島)地域です。縦に走るインフラが横の動きを妨げ、現代における文化の境目になっていました。
 元々、市街地領域の国道34号線は、対馬・鍋島の境をぬって通されています。この両岸に相違がありましたが、学区等の関係で混ざり合いました。
 その後、文化の境目は鳥栖−筑紫野バイパスまで西進しました。この度、九州新幹線が開通したので、文化的市街地領域が更に西進しそうです。

 元は筑紫氏領地。秀吉、家康等は朝鮮と関係の深い対馬・宗氏へ、米倉代りにここら辺一万石余りを与えた…対鍋島・黒田用布石とも言えるかも。
 昭和二十九年四月に鳥栖町・田代町・基里村・麓村・旭村が合併して鳥栖市が成立したのだが…
・基山は税収惜しんでドタキャン ※それゆえ現在、巨大建造物乱立・道幅激広※
・旭はゴネる(けど引き入れられた) ※久留米と合併したかったらしい※
・田代は地位低下に怒る ※だからいちいち「田代本町・田代上町・田代大官町…」と言う※
 平成になって「みやき」が合併したがってたが、蹴った

【『正直田舎者』の話】
(←何か気にされてる人が多いので)
 上図を見られればお判りの通り、鳥栖の街は福岡や久留米といった大都会に連なっています。しかし佐賀県属というだけで田舎扱いです。
 かつては、なぜか佐賀(←自称『県都』w)の者からも田舎扱いでした。そういう訳で、たいていの鳥栖人は自分らを都会属性だとは思っていません。
 故に、その裏返しの自己認識(アイデンティティ)の言葉であると言え、決して卑下しているのではありません多分。事実ですし。

参考:鳥栖駅のとっとちゃん
※キテる看板・しかもチーム名写ってない (´;ω;`)※
 「とっとちゃん」を熊本の某モンの真似パクリだと思っておられる方がチラホラいらっしゃる様ですが、実はこちらが先です。(熊本のは2011年新幹線開業と同時)
 確か2004年頃、「ゆるキャラ」などという言葉さえまだ認知されていなかった頃に出現した変な生き物、鳥栖市の単なる純粋なマスコットです。
まさか既出の「ケロロ」にインスパイアされてのデザイン(目とか色とか)などとゎ言ふまいな。


インデント

言語の特徴


基肄養父(田代)方言動詞活用表
 五段上一上二下一下二カ変サ変
原形書く見る起きる出る開ける来るする
未然かかみ(ら)おき(ら)で(ら)あけ(ら)こ(ら)せ(ら)
連用かき・かいおきあけ
終止かく。みっ。おくっ。でっ。あくっ。くっ。すっ。
連体かく○○みっ○○おくっ○○でっ○○あくっ○○くっ○○すっ○○
仮定かけみれおきれでれあけれくれすれ
命令かけみれおきれでれあけれせれ
推量かこーみゅーおくーでろーあくーくーすー
「づっ」問題実例
 (テストの範囲についての会話・教科書を開いて…)
 鳥栖市民たち:「(範囲が)ここからここまでずーっとげな(だって)。」「こん中から…」
 ド田舎少年A:「何!!?ここ、全部づっ(出る)と?」

…という意志疎通の阻害がホントにありました。この文明国日本で!

◆「出る」は下一段活用動詞で、終止形は「でっ」です。
 (佐賀の方では下二段活用→「づっ」)
 辺境の言語であり、古風な活用が残っています。
 なぜか「落ちる」は「落てる・落つっ」と下二段活用になり、笑われます。
 若干、上二段活用は消えかかっています。「起(お)くっ。」→「起(お)きっ。」
 カ変…「こけ け。」→「ここへ来い。」
 終止+「〜ぎ」で仮定形を作れます。「〜ぎんた」は、あまり使いません。

◆融合母音がしばしば現れます。
 a + i = ä 「書いた→きゃーた」 / o + i = ö 「そこに置いて→そけ、えーて」
 ( ü の音も出ればドイツ語なんだが…)
 ただし若い人(テレビ世代以降)は全く言いません。
 一部の単語には融合形があります。「どこへ→どけ」等
 佐賀・神崎の方には大口の「オ」がある。

◆語中語尾の母音 i, u が弱化、促音化(小さい「っ」)します。
 四つガナ音(じ・ぢ、ず・づ)の区別は、若い世代では消失しています。
 「ゑ」の痕跡として、老人は「酔う」を「えーくらう」と言います。
 「を」は、wo と読みます(ただし格助詞の「〜を」に当たるモノは「〜ば」)。
 (数の「10」を古老は「とんを」と言う<古語「とを」)
 「せ」を「しぇ」とは言わない?その代り、「こ(そ、あ)れ」を「こ(そ、あ)r」と訛る人々(概ね老人)がいます。(語尾の「r」は子音だけ
 (動詞語尾の「る」は、また別に「っ」になる、語中語尾の「り」は「い」になる事が多い)
 逆に気にして「ジャ行」を「ザ行」で言う人もいます。(「ゼット(ジェット)機」とか)
 いわゆる「ンガ行」はありません。「花か゛咲いた」
 「し」を「ひ」で言ったり…七←「ひち」とか。
 「無アクセント」というアクセントの一形態で、「橋の端に箸が落ちてた。」←棒読み区別無しです。

◆未然形の(ら)は不安定で、見ない事は「みん」でも、来ない事を「こらん」とは言いません。
 昔の子供は「出来ん。」「食べん。」とか言ってましたが、最近は聞きません。
 逆に「ドアが開かん。」は現役です。(多分「自動詞未然+ん」)

◆推量形は会話に合わせて補足。細かい地域差や個人差が大きい部分です。
 「こー(来よう)」「しゅー(しよう)」という形もあります。

◆「行く」の連用はラジオ世代以前では、「いた」になります。
 「どけさいいたとっちゃろか?(どこに行ってんだろう?)」

◆「借りた」を「借った」と言う人がいます。(「カル」の五段・連用のつもり?)。
 「買った」と全く同じ音で、意志疎通に障りがあります。
 (ちなみに「買う」の連用はウ音便変音して「買うた(コータ)」と言う)

命令形は「ゆるい」言い方として「未然形+〜(ら)し」という言い方があります。

・「はよ、こっつぁい来(こ)らしやん。」(はやく、こっちへ来なさいよ)

 尊敬表現も連動します。他地域では「連用形+なさる(の変形)」なのに対して、「未然形+(ら)す」と言います。

・先生の来(き)んさった。←佐賀方面
・先生の来(き)んしゃった。←福岡方面
・先生の来(こ)らした。←基肄養父、筑後
(佐賀辺境方面では他にも「来(き)なった」を聞く、身内でも年上は敬語)

 相手に行動を促す言い方としては、他に

・「来(こ)じゃこて・来(こ)やこて」(未然+じゃこて・やこて)
 →「なぜ来ないの=来なさいよ」

 などがあります。

形容詞は、終止・連体形を「〜か」と言う以外は、標準語に準ず。ただし形容動詞も「〜か」で言います。「美しか」「キレイか」。
 (例外:「変な〜」を「変な〜」とする)
 感嘆形では「〜さぁ」という形があります。九州人は富士山や東京タワーを初めて見て「ふとさぁー(大きいなぁ)」と言います(「高さぁー」か?)。
 「高さ+ある」が「高さぁー。」になった…と勝手に解釈しております。私見です。

可能を表す助動詞も特徴的で、2系統存在します。
 「見られる」系と「見きる」系です。前者は客観的であり、後者は主観的です。

・「立たれん。」→足を切断したから?(物理的に不可)未然形に付く。
・「立ちきらん。」→立つ能力が無いと判断した(心理的)。連用形に付く。

◆一部の動詞は -aru 語尾(五段活用)で、蓋然的可能自動詞になり得ます。
 「あく→あかる」…「元々開き得る」
 「せく→せかる」…「元々閉じ得る」
 つまり「開からん」は「話者の意志・責任によらずに開かなくなった」という意味です。
 「店のせかっとった。」なら「不本意にも閉まってた(イイワケ)」という感じ。
 (他に「結ばる<結ばった(もつれた)「結ばれた」ではない」など、散見する)

推量・欲求辺りに、特有な表現方法があります。
 人間の意志で抑えられない物事(欲求含)は、「推量+ごたっ」で言います。
 「雨が降りそうだ。」→「雨ん降ろごたっ。」(自然現象・止められない)
 「飯を食いたい。」→「飯ば食おごたっ。」(食欲・止められない(イイワケ))

 「鳥栖ぁ今度ぁ不交付団体になっちてばい。(なるらしいそうだ)」
 →これは、推量の推定の伝聞例。

 他にも無責任な推量で「〜だい」というのもありました。
 「行こーだい。」→「行くんじゃない?ワシ知らんけど。」

 無責任な否定の推量:「行くまー。」 or 「行かんまー。」→「行かないでしょ(ry」
 (または「〜めー」)↑肯定でも否定でもこうなる(結局どうでもイイ)。

◆共通語で言う「〜している」という表現は、「〜しよっ(継続)」と「〜しとっ(完了)」に区別されます。関西語と感覚は同じです。

 「雨ん降りょっ。」…降りつつある。拗音化する事が多い。
 「雨ん降っとっ。」…既にやんでいる。

 これらは混同する事は許されません。判らん場合は、共通語形で言うのが無難です。

 「〜しとっ」の方は何らかの事を経て現在あるという言い方です。「〜して+居る(おる・いる)」と分解出来ます。時に、この「居る」を「ある」と言う場合があります。
 「よう似合うてあります。」完了した現状→「良く似合ってます。」

◆「〜ばい・〜たい」は特有の終助辞です。単なる断定ではありません。
 「〜である」に対応する断定助辞は「〜やん・〜じゃ(ん)・〜でぇ」です。

 「人ん、がばぃ来たっばい。」一般的見解。→「来たの。」
 「人ん、がばぃ来たったい。」自分は確認した。→「来たの。」
 「人ん、がばぃ来たっでぇ。」…と人は言う。→「来たのです。」

 「〜ばい」は基本語です。
 基肄養父方言では「〜ばな」、旧鍋島領では「〜ばんた」が本来の姿です。
 (「〜たな」「〜たんた」(<「〜たい」)も同様。)

 「〜ばい」「〜たい」の前の小さい「〜っ」は、共通語で言う「〜の(終助詞)」です。
 九州方言では「〜と」→基肄養父下位方言では「〜つ」→更に促音化。

◆佐賀辺境の方では理由を表す「〜けん」を体言・用言区別無くダイレクトに付けますが、基肄養父では体言に付く場合「〜や け(ん)」となります。
 (ただし、古語「〜ゆえ」なら対応する)

 〜け(ん)→〜から(理由) / 〜や→〜だ(断定)

・行くけん。→行く・から / 車けん。→車・から(佐賀方面・区別無し)
・行く。→行く・から / 車やけ。→車・だ・から(基肄養父・区別あり)

◆「〜ばし」という現役古語があります。否定の推量を補う助辞です。

 用例:「すっばし言うて、いっちょんせん!」
 (する様な事を言いながら、全くしないっ!)

 「すっばし!」だけでも、上の意味になります。

 応用問題:「んなて ひゃーん ばし あっ ごっ してー。」

 …もはや日本語と言い難いが、これまでの事柄で解けそうである。
 「んなて」は「本当に」「ほんなこて」の略(現在は「マジ」に置換)
 「ひゃー」は、「ハエ」が転じて「アホ、バカ」
 「〜ばしあっごっ」で「〜の様にする(が、そうではない)」という否定含みになる。
 よって、「本当に(私が)バカみたいにしてっ(違うのにっ)!」
 しかも恐るべき事に、「女の子ゼリフ」である!(;´Д`)ハァハァ

◆古語シリーズその2。未然形に続く「で」に、否定ニュアンスがあります。

 用例:「な〜もせ(な)、言う事ぁ言う。」(「な」は好みで付けます)
 (何もしないで、言う事は言う。)


インデント

その他の事々


別ページへ一部移転しました。


子供向け?インデント だいたい、「鳥栖 方言」という風なヌルいキーワードで検索してもこのページが上位になるのは問題である。
(一位になる事すらある)
 市役所やら公的機関やらは何かしてないのだろうか?自由研究やらで子供が見た日にゃ…。
※後に調べた所、市役所辺りやそれらしいページがチョボチョボ出て来たが、ことごとくウチより下位に出る。オカシイ。

B.B.S

 追記:
 故郷のまつりて所から直リンされてる。
 ところで、「筑後」にされておりまする。

 「ながもてぐっちょ」…複数人数で縄跳び耐久競争する、主に女児の遊戯。<長持ち+ごっこ?
 「タヒ人ボール」…ドッジボールで鬼ごっこの事、大勢でやれる。名の由来など知らん。


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