保安林でも採石場立地検討




             滋賀県はこのほど、滋賀県骨材需給基本計画に関する行動計画を策定
した。同県が02年5月に策定した基本計画を具体化したもので(1)湖中砂利採取廃止の
具体的計画(2)採石場の立地計画(3)堆積土砂・発生土等の利用計画(4)再生骨材等の
利用計画の四つの計画からなる。
             同県では00年3月に策定された「マザーレイク21計画」(琵琶湖総合保
全整備計画)によって、2010年度までに琵琶湖の湖中砂利採取を禁止する方針を打ち
出している。現在、琵琶湖で砂利を採取している大津砂利採取販売協同組合と湖西建
設骨材協同組合の両協組が昨年度末に、10年度末までに採取事業を廃止することを表
明したため、正式に湖中砂利採取は終了することとなった。
             天然資源の枯渇化や湖中砂利採取終了の影響で、県内ではとくに細骨
材不足が懸念されている。同県の骨材需給見通しによると、現在の採石による供給が
維持できても年間30万〜120万m3の骨材が不足するという。骨材を安定供給するため
には新たな採取地の確保が必要なため、採石場の立地計画を策定した。
             計画では、基本的には既存採石場の隣接地を採取場所とし、隣接地に
保安林が含まれる場合でも、地域の骨材需給動向、賦存岩石の種類および公共事業の
執行上の支障などを考慮し、採石場立地の可否を検討するとしている。ただし、水源
かん養保安林および指定の目的に代替性のない風致保安林などは対象外。
             また、堆積土砂や発生土、再生骨材などの利用拡大を図り、バージン
材の使用を抑制する。河川の堆積土砂については、従来の河川区域内の堆積土砂採取
に加え、河川整備計画にともなう河道掘削、河川断面を阻害するなど治水上支障のあ
る箇所や、砂防堰提やため池などにおける浚渫(除石)についても許可対象となる。さ
らに、県内のダム等堆積土砂のうち、骨材利用が可能と見込まれる約60万m3の推砂に
ついても骨材利用を図るとしている。
             再生骨材については、現状は下層路盤材として利用されているだけだ
が、余剰分は上層路盤材やコンクリート用再生骨材として利用するとしている。下水
道溶融スラグはコンクリート二次製品用の細骨材としての利用拡大を図るために、下
水道溶融スラグを用いた二次製品(高強度を要しない無筋コンクリート製品)は県工事
に優先使用していくとしている。
             多量のコンクリートを使用する大型土木構造物については、近年、コ
ンクリート使用量を縮減できる代替工法や現場発生材を有効利用する工法が開発され
ていることを考慮し、工法選定段階で「骨材の使用量の縮減化」についても比較項目
にするとしている。


            出典:セメント新聞 2003年5月12日