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電網電気講座・ゲルマラジオ |
苦節数十日、遂に満足のいくゲルマニウムラジオが完成した…?北部九州のとある小さい街という電波的に複雑なロケにて、民放を分離して聴く事の出来る物が出来ました。
秘密は三段巻コイルにあります。そこかしこにQを上げたつもりの工夫がちりばめてあり、また全長30mはあるアンテナ・アース回路を程良いマッチングでつなぐ事が出来るように、アンテナコイルに数カ所のタップをもうけました。何をそんなに張り切っているのか?
※イキナリここへ来た人へ:電源の要らない手作りラジオ、オカルト系ではない※
左図は実体図。部品として見えるモノは
「三段線輪(ミューコイル)」
「可変畜電器(ヴァリアブルコンデンサ)」
「検波器(ダイオード・デテクター)」
しかありません。
「空中線」にアンテナ、「接地」からアースです。
「受話器」の所にイヤホンをつないで聴く事が出来ます。
三段コイルについてはここら辺に詳しいのですが、Qを高めたつもりの仕掛けです。
可変畜電器とは仰々しい名前ですが、単にアルミ板を絶縁して三枚重ねて、真ん中の板を抜き差し出来る様に取付けたモノでしかありません。
(アルミ板コンデンサの詳細はここに)
なお「同調棒」とあるのはフェライトの棒で、コンポのチューナーの背面などにある黒い棒(バーアンテナ)の中身にあったりします。どこかで見つけたら、まずは取っておきましょう。折れやすいので注意。
(フェライト磁石でも良い様な事を聞いた事があるが、ワシは知らん)
左図は配線図。三段巻きコイルがヘンテコリンですが、標準的なゲルマニウムラジオです。
二段目は折り返して巻いていますが、巻き方向が同じなので、多分打ち消し合ってはいないでしょう。
実際には、何かに使えないかなと思ってコイルの三段巻き線の継ぎ目からTap1, Tap2を出しています…目分量感覚。
コイルはミュー同調方式なので同調回路は固定コンデンサによるコンパクトな回路にまとめられます普通は。
が、ロクな計測器も使わずに目分量での手作りなので、補助的な可変コンデンサVCを付けています。
検波器Dで音声電流に変換します。鉱石による仕掛けにしても良いのですが、かさばるのでダイオードにしています。
受話器出力に並列にコンデンサや抵抗を入れてもあまり変わらなかったので、略しています。
よそのサイトのゲルマニウムラジオのモノよりも、はるかに「手まぜ」感覚です(威張んな)。
しかも実用品、「ラジオ深夜便」聴き機。(いや最近は「真打ち共演」かなー)
聴き方は既に述べていますが、アンテナの長さやらアースの具合などで条件は大きく変わります。そういう訳で、アンテナをつなぐ場所としての端子がたくさんあるのです。
結局は聞こえれば良いので、アンテナはTap1, Tap2などでも、Dの直前に付けても構わないのです。
分離が悪い(混信する)場合はAm, Alと書かれている所につなぎます。感度は落ちますが、分離が良くなります。(特に夜間など・だからミノムシクリップが手放せない)
中波などはアンテナがシッカリしていれば多少の距離など問題無く、北部九州でもラジオ大阪とかニッポン放送も聞こえた事があります。そっちの話→電撃放談・ゲルマラジオ DX 遠距離受信
アンテナは普通のビニール線を庭の空中に二階の窓から5 〜 10m。電灯線アンテナもイイか?アースはテーブルの周りの装飾金具。イイカゲンの極み。
さて聞こえ具合ですが、特にゲルマニウムラジオなんてモノはロケに依存するので一概には言えませんが、100kW程度の放送局が30km以内にあればガンガン聞こえます。そりゃそうだ。
ただし北部九州なので外国語が飛び交う状況です。(特に夜間、明らかに地元民間局より強い)
( 2007/05/24 追加)
このゲルマニウムラジオでNHK聴取実験、スーパーヘテロダイン方式の市販のラジオで同じ放送を聴いて同調確認…というのは時々やる事です。
さて、何の気無しにラジオを弄りますと何やらスーパーの方からゴソゴソと音が聞こえます。アレと思い、クリスタルイヤホンの口を爪でコリコリするとコリコリ…。
もちろん両者は電気的に結線されている事はありません(そんなことなら、ここに書く意味が無い)。
こういう現象がある事は何かで読んだ事がありましたが、目の前で起こりました。スーパーラジオのスピーカーにイヤホンを押し付けて音量を目いっぱい上げてハウリング…は出ませんでした。
効果としては、「ナゾトラアンテナ」に類するものでしょうかねぇ?
元の写真。他ページに併せてタイトル写真入換え。
まだ綾某は作られていなかった。それ以前に肝心のラジオが見えない。