ゲルマニウムラジオ「万年7号」
(塹壕ラジオ型? + 室内アンテナ考察)

ゲルマニウムラジオ七号機
※どんなラヂオでもニョガン置き※
 

 

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ゲルマ研究3

七号機回路図 いわゆる塹壕ラジオというタイプのモノで、判ってる人が見たらビックリする「お・き・も・の」です。
 塹壕ラジオとは、米兵が戦場で暇つぶしにあり合わせの部品で作ったラジオを言いますが、もちろんそんなですので性能は期待出来ません。
 今回は性能より見栄えを意識して作っています。(ガラクタなのに?)機械的な接触による接点があり、摩耗などの物理的な劣化が見込まれるので、置物(オブジェ)としての性格が強いからです。
※塹壕=「ざんごう」と読む・弾よけの溝の事※
 さて形にするに当たって、他サイトでもそのまま作っている事が多いのですが、いくらか実用性を持たせたいと考えました。 室内アンテナ(ページ下部)
 大きな問題は分離(選択度)が悪すぎる(てか無い)事やアンテナの長さによる共振点の変化にあるので、対応する為にタップを設けています。
 タップは、巻数が少ないほど分離が良くなりますが、劇的に感度が下がって行きます。また、高い周波数ほど、巻数の少ないタップの方が良い様です。

七号機鳥瞰図 全体的に出来合いのモノで主要部品を作るように心掛けています。これは、万一ここを見て再現してみたいと考える方向けの趣意です。居るのか?
 コイルは、接点用の段差付けの為の 3 * 3mm 角棒をトイレットペーパーの芯に縦に接着したモノ。それに 0.5mm 径のポリウレタン線を 180 回巻き、途中幾つかタップを出しています。段の上面はサンドペーパー等で被覆を剥がしています。
 女子に乗っかられている鉄板はジョイント金具を組合わせた共振用可変コンデンサーです。引出しの要領で、ガムテープで絶縁された真ん中の一枚を抜き差しして容量を変更出来ますが、あくまで補助用です。(元々精度が見込めない)

もっと塹壕ラジオ
【追記】

 共振用可変コンデンサーが無くても一応はラジオとして成立させる事は出来ます。
 しかしその場合、コイルの巻き線の間に発生する「分布容量」を頼りとしますので、当然ながら巻数が尋常ではなくなります。
直径を大きくすれば幾らか緩和される)
 また巻き方によって容量が定かではなくなりますので、性能が見極め難くなりそうです。

←とりあえず作例(のつもり)図
 

選局棒 少しは気を付けている事もあって、例えば選局棒は直接ネジ止めせずプラモのランナーを介して基板から電気的に浮かせ(絶縁し)ています。
 また選局棒は、部品としてはメンテがしやすい様に電極の銅パイプの中に差し込んで引っ掛けているだけにしています。
※何となく共振コンデンサーも浮かせてある※
 ただし如何な塹壕ラジオの再現でも、本当にカミソリと鉛筆の芯での検波復調は実験的すぎてワルノリだと判断し、回路後半は普通のゲルマラジオの様にしています。
(セラミックイヤホン対応という側面もある・実験スペースは確保している)

ゲルマニウムラジオ七号機全景 ガラクタ七号機製作意図は、感度よりも、とにかくこんなのを作ってみたかったのと、フェライトコアが払底した事実から。ジョイント金具はもうちょっと小さくても良かったかも。

 【追記】
 とか言って完成後聴いてみたら、それなりに高い周波数の民放とか聴けてます。やや図体が大きいのと構造上水周りに放置するのはいただけないのでトイレ放置は無しです。本当のガラクタになってしまいます。

 【更に追記】
 かなり感度は良いです。シンプルさが余計な損失を減らしているようです。
 質実剛健さすが軍用(か?)。高い周波数領域もマァマァですが、選局棒回りが不安定なのがガラクタ。差し込んでるだけなので選局中にスポンと抜けたりとか。

 【まだ追記】
 本格的に居間の置きっぱなしラジオとして昇格しました(以下記事)。

 ネチネチした話→ゲルマ研究3

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室内アンテナによるゲルマラジオ受信

 とりあえずウチで最もインテリア向けなデザイン ('A` ) という事で、居間に置きっぱなしで受信出来る無電源ラジオとしました。またこういう原始的・直情的な回路の方が、案外かえって感度が良いモノです。客も驚こうし。 履歴転進
 電気知識の無い人も往来する居間ですので、雷等の災害への対応に危惧しなくても良い様に「室内完結型アンテナ・アース」を目論見ました。
(しかも無用に導線を張り巡らせなくても良い(家人に叱られない)様に)
 なお当方の環境:主な送信所(例 NHK 福岡:出力 100kW )から 20km 程離れた、木造独立家屋の一階。調べたら NHK は民放より近かった。だからよく聴こえるんだ。

電話線アンテナ アンテナの入力は、たいていのどのお宅にも存在するであろう電話線を用います…と言っても直接接続したりしません。
 電話線に細いビニール被覆電線を数十回巻付けます。見た目がチャチな方が逆に威圧感・畏怖感があります。
 キチキチに巻くよりまばらに伸ばして巻く方が、ウチでは感度が良くなりました。
 WWWWWWW より/\/\/\/\の様に巻く、という事です。(写真右側)

 アースはテーブルの耳の金具など、それなりの質量のある導体で代用します。どこかで言っていた「小さな地球大作戦」です。

室内完結型アンテナ・アース この方法では、実際につながっているアンテナ・アース回路の長さが極端に短くなるので、コイルへのアンテナの接続は巻数の多い方になる様です。

 次にゲルマラジオでは、その出力の貧弱さの為にセラミックイヤホンの「当たり外れ」も大きなファクターとなります。裏に JAPAN と書かれているヤツは良い様です。
 RECEIVER ・ TAIWAN のはチョット(以下略
※当たり外れが比較して大きい風※
 また出来れば入手の際に複数個買って、具合の良い物を選ぶ等の手間(と無駄)も必要かと。

※カミナリにも大丈夫な様に記述しておりますが、絶対ではありません。大地に対する電位の関係で多少は落ちにくかろうという希望的観測です。

【追加】
 アースの追加実験しました。5m 以上のビニール線を床に放り投げる!だけでカウンターポイズになってそれなりに良好なのですが、居間なので見栄えが悪すぎて却下。
 また何やら無駄に雑音(ハム音)が強化されました。既製電化製品に囲まれているからです多分。原因は不明でした。

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