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工房のお話

その6・工房の現在の設備について

現在の工房は、元は磨き丸太の加工兼作業倉庫でした。
敷地は、元は20年生くらいの ひのき林で
私がこの地を 初めて訪れたころ(2006年現在で 37,8年前)は
梅雨になると ささゆりの花が咲いていたのを
今も昨日のように憶えています。

ひのきの林を伐採して 敷地を作るために
石垣を築いて 整地したのですが
最初の工事が悪く 一度崩れて 修復をしたので
少し石垣がゆがんでいますが
もう30年以上になるので 地盤は固まっています。
整地をすませて 約1年くらいは
トタンで作った 簡単な車庫を建てていました。

石垣を築いた その年の夏に
山で 倉庫を建てるのに必要な材料を伐採して
山で 木の皮をむいて乾燥
山で 冬に採寸して 玉切りして
4.5Hp(馬力)の ガソリンエンジンの 動力運搬車で
山から搬出して
森林組合の製材所で 賃挽き(ちんびき)加工してもらった材で
大工さんにお願いして 倉庫を建てていただきました。



 


土かべの部屋です。
 

よろい戸
つっかえ棒で支えて開けます。

建築用の柱材(我が家では磨き丸太)が
元の寸法(3メーター=3000ミリ)で 立てられるように
この倉庫の 柱の長さは
軒先寸法で 3250ミリの高さがあり
普通の倉庫より 一尺(約30センチ)くらい 高く作られている為
3メーター材が 軒先で立てられる設計になっています。

134平方メートル 約40坪ほどの
平屋建て工房の 3分の1くらいは
土かべでできていて 窓はよろい戸です。
電灯を消すと 明かりが遮断されて 真っ暗の状態です。
この部屋は 湿度や温度変化や
木材の退色変化が ほとんどなく
元の 磨き丸太の倉庫としても
今 家具を作るうえでも
たいへん良い状態が 保たれる部屋です。

木取り(きどり=家具用材として適するように材木を切ること。)や、
墨付け(すみつけ=加工のためのしるしつけ)、
をする部屋(3分の1くらい)は 北側向きで
南からの 直射日光は当たりません。
床は 杉材の板張りなので
あたりがやわらかく 足腰が楽です。


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