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工房のお話

その8・工房で使っている木(木材)のお話(2)

私は 家具屋ですが、
大多数の買い方さんは 木材業者か 製材所の人で
目的は 建築材です。

曲がり木や 節の多い木や、雑木の類は
建築材として不向きなので
その分 価格も安く 買い手も少なく
買いやすい傾向にありますが、
私にとっては 大変魅力的な木で 堀り出し物もあり、
製品(原木を 板などに製材したもの)になった木を
木材屋さんで買うよりは 大変有利だと思っています。

が、反面 必要以上に買いすぎ、ストックが多くなり
注文を受けてから 必要な材だけを買う方が
リスク(損失)がすくないかも知れませんので、
考えてみると、
どちらともいえない ということになるかも知れません。

原木の木の状態を見て
価格を判断することが できるようになると
一つの原木市場だけでなく
どこの市場へも出入りすることは
その市場の 買い方の条件さえ満たせば 可能です。


 

昭和の終わりころに購入した大径木です。
 

私が仕事を始めたころは
営林署の 払い下げ材の中に
毎回のように 広葉樹の大径木が混ざり
買い手も少なく
チップ材の価格くらいで 手に入ることが多かったのですが、
今は 国有林の払い下げも ほとんどなくなり
枯渇状態になりました。

広葉樹は やはり
広葉樹を主に買う人が集まってくる市場に 出荷する傾向にありますが、
出荷が減ってしまい
一枚板で使うような広葉樹が採れるような原木丸太が出ることは
ほんとうに少なくなりました。

四国地方でも
ヤナセ杉の天然木が 多く出荷される市場には
この原生林に 混在する 広葉樹の原木が
たまに出てくることがあり これを目当てに
一年に数度 買いに出かけることがあります。


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