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ゲルマ研究3 |
新たに、分離の良い大型のコイルのゲルマラジオを作ろうと考えました。
せっかく大型コイルを作るのだから、分布容量の少ない形にしなければ意味がありません。
ただし、単なる大型コイルでは面白味に欠けツマラナイので、変な形にしてみようと目論見ました。
世にはスパイダー型やらバスケット型やら、先人の工夫の痕跡が残っています。
でもやってる人はやってるし、マネッぽい…
そこで選んだのは五角形=星型です。考えてみれば星巻きゲルマ・リリアン三号機のみリメイクされていませんので、ちょうど良い所。新しい事は、こういう暴挙から始まるのです。
(星型のトンガリ部分が無駄になろうなァ)
つまり本機は最初からネタなのです。もちろん、性能もそれなりになる様に設計しています。五角形の外接円直径は10cmです。
コイル用のワクを 5mm * 5mm 木材(割箸並み)で作りましたが、これが不幸の始まりでした。
何の気無しに組立てて銅線を巻き始めましたが、どうしても五本の縦棒が内側の方へ窄(すぼ)まってしまうのでした。
縦棒を支える為に内側へ広くしてみても、その内バラバラ(泣)そこで考えたのが、ワク全体を先に作っておいて、後から銅線を編み込む方法です。
(@@)
全体で30m近い銅線を後から編み込む事は不可能ですので、銅線を前もって6mずつ切っておき、星10個ずつ作ってはつなぐ、という分析的建設的な方法を採用しました。
(@@)
気が遠くなるような話ですが、巻いては休み、巻いては休みで、だいたい四時間ほどで巻き上がりました。(相撲見ながら・正味二時間か)
←完全に手芸カテゴリーです。そうして完成しました。ゆがんでるし
星巻きでは星1個で2回巻きと数えます。120回巻きとして、星60個でタップが6個も出て来ています。別ネタ参考図
その後アンテナコイル用に、さらに星7個+8個(30回巻き)しています。40m 近い銅線を浪費しており、効率の悪い(抵抗分の多い)巻き方かも。推定 600μH です。
星巻きでは次の巻き線までの間がだいたい線径二本分開くつもりになっていますが…
☆型を線で引いてみると交差する(重なる)部分が二ヶ所あるし。そのノリで分布容量を減らしているのです。
命名「 stellodyne (仮名)」
コイル巻きだけで精根尽きた感もありますが、それだけではラジオになりませんので、次は可変コンデンサー(バリコン)を作りました。
これもネタと言う事で、最初はブック型バリコンでも…と考えましたが、調べると何やらキットラジオに採用されてる様子。ヤラレタ!
また結構扱いがデリケートで図体もデカくなりそうだし今回は見送って、いつもの引出し式手作りバリコンを…しかし今回はチューニングにも使うので、少しは細やかに動かせる必要が。
そこで発想を転換し、大きくなる事で微調整しやすい様にワンペア(一面合わせ)方式にしました。
また細長く作って操作しやすい様に設計しています。なんか動きがミュー同調のそれです。おおまかに150pF程度、のつもり。なお、「バリコンを使わない」でなくて「既製のバリコンを使わない」です。
よくある、紙(プラ)コップ+アルミホイルバリコン的なのは好みません。絶対、半年したら剥がれてゴミ箱直行の様なのは耐えられません。
←実際に出来上がったモノの全景。星型コイルもですが、板金引き出しバリコンも巨大化して異彩を放ってゐます。
検波復調回りはセラミックイヤホンに合わせてフツーの回路仕立てにしています。
みの虫クリップでチョコチョコつなぎ変える実験機の様相のままです。
コイルが大きいので(か?)、大きいアンテナからの入力を上手く消化してくれて、分離は確かに良いようです。
音声も程好い音量で聴く事が出来ます。バリコンは容量変化が狭いながらも良好で、タップを調整する事で高い周波数の民放も聴けます。
見た目は骨骨ですが、高さ幅とも18cm、奥行き15cmもあって、何だかジャマくさいと言うか威圧感(ちと重い)があります。とか言って一号機改の方が重かった。
【追加】
アンテナ接続を手軽にする為に、側面に補助接点を増設しました。改造としてはせせこましい限りですが便利この上ありません。
手前二つがアンテナコイルからです。
別に、低い周波数帯域用の接点を、同調コイルのタップ(アース側から20回目)から一つ取っています(最奥)。
【追加 DX 受信報告】
アンテナコイルに直列に『既製の』のエアバリコンを入れて回路のマッチングを致しました所、初秋晴れの日にOBCラジオ大阪を受信。大阪〜鳥栖間 500kmOver 一応遠距離受信?
また、ある日など周波数帯の上の方を東海ラジオ(名古屋)に占拠されたり、全く電離層任せです。
距離だけなら、大陸からの放送が明瞭に入感。
また別の意味の「珍局」NHK佐賀第一を受信。福岡100kwと熊本500kwの二つのNHK第二に挟まれた零細1kw局(市内向け?)で、シビアな分離性能が必要。(鳥栖〜佐賀約30km)
例えるなら車のハイビームと漁船の探照灯の間に立つロウソクの火(泣)を遠くから見分ける様な。
やはりゲルマ(鉱石)ラジオでは、本体だけでなく外部装置にも気をかけねばならぬ事を再実感、フェージングが鬱陶しい。 HR QSB ES QRM!! マニアかよ
※多分在京民放も聴けてる思うけど北の「京」がウルサイねん