ラングォ・コモーノは印欧語の端くれという立場でして、既知の諸言語に似ています。人工言語としては失格かも。
ともかく、一応は挨拶から行ってみましょう。
「
Guation! 安らぎを(アナタに)」ホラ言え。
何で私がこんな目に
あ〜…「
がっちょーん」…
え〜と、「アナタが好きです
♥」…とか、ゎ?
(ガキ?)有難い事に、ちゃんと「
am- 愛する」という単語がありました。
>> Mi amus din. 私 愛する 汝を。
-us が動詞の語尾、
-n が「〜を」だから、実は語順がけっこう自由なのです。
以下、ここでは説明の為に英語語順を規範とします。
問答無用で
-o は名詞(形容詞)、
-i は複数)、
-us 等は動詞です。
「
baro 棒」→「
barus 攻撃する」→「
barito 攻撃された」(←変更可能)
-a で「雰囲気的女性形」になります…が、これは文法的必須事項ではありません。
他にも
-et- 「縮小辞」が多用されますね。
→「
bar-it-et-a-i-n 攻撃された少女たちを」
※受動分詞縮小女性複数対格語尾※
ne →
no (具体的な「無」) →
nalo (抽象的な「無」) →
non (更にその対格)…の様に、結構無節操に(原形無視で)変転しますので、注意ね。
後付で「会話調一人称語尾 -oo (長音)」というのが付け加わりました。アクセントも「オー」の部分に移ります。
・amoo din. 愛する−我 汝を。
・amioo din. 愛した−我 汝を。
・amaoo din. 愛そう−我 汝を。
なお、あまりフォーマルではありません。
>> To, cuo?
は?これは判るわ。「これ、何?」でしょ。
>> Mi, omo.
はいはい、「私は人です」…「男」って意味もある…
出来たら
Mi, fema. 「私は女です」とかがイーなーとか思う。
>> Mi asus ome.
ファッ?さっきと違うの?「私は人アルよ」とか?
これは「私は、今、人としてある」、つまり「私は人になった」と読める訳です。
「本質(変わらない)」と「状態(変わり得る)」を言い分けられるのです。
一応、「私は夫になった」とも読めますわ。
←
To, malo. A to asus male.
え〜ww 「彼?は悪い、そして今悪い…病気だ」、かな?
「これ」でイイのよ(笑)、後半は大正解です。
Mi asas omeeeee. 早く人間になりたかッパ〜。
>> To asus en malo.
こういう言い方もあるわよ。
ん?今度は「中に」だから…「これ(奴)は悪い中に居る」、だよね。
ああ、住環境とかが悪いって事ね。
あと最近、「強調形」繁辞
e ってのが認められてねェ…
>> To e malo.
…「これ
也 劣。」、ま〜フツーに「これはわるい。」だけど。
これがいわゆる「後付け」ってヤツね。
>> Mi gitas dome dio.
「私、行くだろう、家へ、汝」…「私はアナタの家へ行きます」だ。
訳よりも、語尾に注目。
-as とか
-e とかね。
こうやってコロコロ変わります。未来形と補語格の語尾です。
なお属格は、本来は「
dome di 」という形だったのですが、独立属格を使っても良い…という事にされてしまいました一般民意によって。
Mi gitas dome dio con Cappo.
「カッパ、と共に」…いや、カッパ要らないから。
前置詞は一部用法を除き、主格で受けます。
Mi gitas dome dio Cappon.
これは「〜を」が付くから「行く」じゃなくて…
「我、運ぶ、汝の家へ、カッパを」…要らん言うに。
対格が来る場合、動詞は他動詞読みになります。
>> Mi ne omo.
>> Mi ne asus ome.
>> Mi ne gitas dome dio.
一応、否定形をサラッと紹介しとくわね。
誰が皿男ぢゃ
(無視)だいたい思った通りでイイのね。
>> To cuo asus en fumo to, Cappo malo.
「と、くぉ」は「これ何?」…て言わせたいんでしょうが…うう、関係代名詞でしょー。
えぇと、「あれ(彼?)、何かというと、ある、あの川の中に、悪いカッパ」
英語を習ってるなら簡単ね。ただしツッコミの通り、少々紛らわしくなっています。
Cappo cuon mi malus, asus en fumo to.
これは対格の関係代名詞!「私が嫌うカッパが(略)」…ふぅ。
英語と違い、「
Cappo mi malus 」の様に略す事は出来ません。修飾関係(〜の)と紛れるからですが、
Cappo, mi malus ←コンマ注意はアリかもです。
>> Toto, di bonus, amo.
「全て、汝欲する、は愛」。要するに
All you need is love って事ね。
>> Di asas barito i deueloi.
英語で言う Be 動詞+過去分詞?受身か。
常識的に考えて「アナタ、攻撃…されるだろう、魔物らから」だな。
そこら辺はもう難しい事考えんで英語と同じになってます。
行為者を「
i 〜から」で導くのは、手抜きです。
ついでに、同様構造の助動詞についても述べます。
>> Mi pouus barure deueloin. 可能
>> Mi uolus barure deueloin. 欲求
>> Mi abas barito deueloin. 未来完了
>> Mi barus debe deueloin. 義務
ちょっと引くけど、英語とだいたい同じね。
「義務」だけが外付け副詞になっています。
>> Mi asus puo barure deueloin. 準備
チョット何気にこういうのが増えまして。
…攻撃するつもりでいる、って事?
>> Cuo uolus duon, ne tolas unon.
何ぢゃぃこりゃ?「欲す2を、得ぬだろう1を」は判るけど…
「2を、1を」は「二つを、一つを」です。それよりも最初の
Cuo が争点です。
これは英語で言う「
Someone who ... ○○する者は…」の様な意味の、先行詞の無い関係代名詞です。「二兎を追うもの一兎を得ず」ですね。
「兎」て出て来んカッパが?
黙れ。
>> Di ne abus amon en coro dio, sono belo dio ne pouus undure coron omoi.
長い。「持たない、愛を、心の中に、美しい声、出来ない、揺らす、人々の心」
「アナタ」は略して訳してみました。
え〜と、これ一応「仮定文」なんです。形が変わんないって?そーね。
接続詞
a を挟まない一つの文に動詞が複数あったら「仮定」だと仮定して下さい。
(時々入れちゃうけどね)未来(=推量)形を使う事も多いです。
「心に愛が無ければ、美しい言葉も人の心を揺らせない」カッパ。
おまゆう
後付けだけど、「
Con di ne abas amon ...... 心を持たないだろう状態と共に…」とすると、明確に(条件的)副詞節となります。
>> Nemo amus din.
あ〜…「愛する汝を」だけど…最初が「誰も○○(し)ない」だから…
印欧語によくある否定代名詞ですね。「誰もお前を愛さない」になります。
人とモノを区別しないので「何も〜ない」にも使えます。
>> Domo mio, maiuo i dio.
これは比較級か?英語みたいぢゃん。「我が家はオマイのより大きい」
ずっとそー言うとるし。比較対象を「
i 〜から」で導くのは、また手抜きです。
ブツについては重複を避ける為に独立属格など使ったりします。
>> Di, amido mio!
だんだんマニアックになってる希ガス…「汝、我の愛してる」ってのわ…
もしかして「アナタが好きです」の別の言い方かい?
Ottimeta! (その通り、お嬢ちゃん!)日本語風の名詞文表現です。
まァ印欧語とは、このくらい差がある、という例ですね。
なお、相手が女性なら
Di, amida mia! の方が望ましいかも。
ワシも出さんかッパ ←Malissimono (最大最悪)
>> Ottimeta, Malissimono
ちょっと上で出てきたからついでに説明しときます。
それぞれ元は「
bono 良い(不規則)」「
malo 悪い」の最上級です、判りますね。
それに縮小辞
-et 、拡大辞
-on が付いた形です。前者には、更に
-a が付いて女性形になっていますね。
ottim-et-a, malissim-on-o
それを応用して、
Mi, belissimeta. なんちゃって。
(しら〜)イタリア語みたいって、言っちゃいけなかった?
そら自称劣化ラテン語だし。
>> To facas bone en deno nerissimo.
え〜…「彼は良く為そう、最も近い日に」…明日、か。
正解なんだけど、空を見上げながら言えば「明日は晴れだろう」になります。
つまり天候などを三人称
to 主語で言ったりするって事。英語でもそうでしょ。
あと
nerissimo はついでの説明で、「次」という意味になるよというアナウンスです。
>> To abus femeta una.
>> E femeta una.
さっきのからして…「一人の女子が…居る」?
正解。英語の
There is *** の用法です。
後のは、存在詞
e を使った単純な言い方です。否定は
ne になります。
>> Di logas cuo-ton, a to, sonono canio fuetito.
「汝、言うだろう、何かを、而、それ、声−大、犬、負けた」…文章にすると…
「何を言っても、負け犬の遠吠えよ〜♪」か?
その通り。さて今回の問題は、
cuo-to の部分です。
「何か(誰か)」と普通に使って良いんですが、こういう用法もありますよって事で。
Dati me cuo-ton puo edure. 何か食い物くれんかッパ。
>> Mi cogus cuo, to uolus tolure min.
「私考える、ナニ、あれ取りたい私を」…
cuo が問題ね。
cuo は時々その様に、能天気に後の文節をひっくるめて目的語化します。
この時、いちいち
-n 語尾を付けません(ただの助辞という印に)。
意味は「アイツ私を欲しいんじゃないかな〜(と思う)。」です。
>> Dati me udalon!
ええと?「水をくれ!」…なんだよね?何で
-alo が付いてンの?
まァ、英語等で言うところの物質名詞がどうのとゆーヤツで…判ってる?
この場合は「幾らかの、適量の」という意味になります。実は後付け新用法です。
英語とかで
some water がどうのとか言うでしょ、あれの代わりよ。
Dati me panalon. 何か食い物くれんかッパ。(それバッカリ)
>> En etido aroin
ラングォ・コモーノは、最初に述べた通り、人工言語としては落第インチキの部類に入りそうです。
それだけに、言語センスに優れた方なら数分で仕組みを覚えられそうな、簡単な言語と言えましょう。
もちろん、単語の記憶も必要ですが、どこかで見た様な単語ばかりなので、既存言語かと錯覚してしまうかもしれません。