序論
トルキィは我々の暗号言語が起源。日本人にとっては簡単。
だが、安直に敵陣営に解読されぬ様な仕組みがある。→
トルキィとは?
【近況】
sa 「あれ」は、単独では
xa へ変形。(
sa 「紙」と紛れてしょうがない為)
なお合成語
samw 「あっち」、
sayw 「その様」は存続。
文法
文字と読み
a, b, c, d, e, f, g, h, j, k, l, m, n, p, r, s, t, w, x, y
コンピュータ環境ではラテン字、子音字のみ。(
a, e は「ア行」の子音)
c は「チャ行」、
x は「シャ行」、
j は「ジャ行」。
例えば
jny mlk 「ジニー メレク」の様に、綴りは「読み」の手掛かりでしかない。現実にもこういう言語はある。
長音や二重母音(や末尾母音)では、母音の指示がある。→
読み方
a アー、ア、(音節頭で希に)オ
e エー、エ
w ウー、アウ、エウ、オー、オウ、ウ
y イー、アイ、エイ、オイ、イ
助辞は、前綴りと合体するモノが多い→単語の形が変わる。
「さ変名詞」の多用。(例えば「
fd 」は「戦闘」か「戦闘する」である)
kayws xw tnn xm, let ayn ma ny se xm?
カヨーソ シュー タヌン シム、レートゥ アイン マ ネイ セー シム?
この様に 書か れたの なら、読むの 心 が 無く なるの では?
訳してみると、全く日本語語順である。
ny se は合成動詞。
しかし単語帳に
kwyws, tnn などの「(一つの)単語」は載っていない。
これらは
kwyw-s, tn-n という合成(された一つの単)語だが、詳細は後述。
名詞文
普通の「A=Bだ」式の文型。
「節」や「副文」要素もそのまま組み込める点は日本語に同じ。(3番など)
1
ka ma xwa dh. (
xw-a 「書く道具」)
これ は ペン だ。
2
by ma mlk dh.
私 は 王 だ。
3
tekn by ma mlk nd twe dh. (
tek-n 「勝利するの」の過去)
勝ったの 私 が 王 と なるの だ。
という訳で、動詞文もこの文型で表せる。(詳細は「動詞文」で)
by ma sten-kswh pk dh. (
ksw-h 「魚を」)
私 は ヒモ魚(ウナギ)を 食うの だ。
動詞の「〜の」は連体形を表す印。(連体形は名詞と同格)
ただし「僕はウナギだ」式の言い方は禁止している。
by ma sten-ksw dh.
私 は ウナギ だ。 → 私はウナギという生物である。
ma が日本語の「〜は、が」だが、何段も続けるのは禁止。
日本語だって混乱しやすいのだから尚更である。
ty ma by ma na ma wn dn ma nm ny ma snw xm
汝が私が何が欲するのであるかは知らぬは本当だろう。(悪例:意訳)
↓
by ma wn tth ty ma nm ny ma snw xm.
私 が 欲しいの モノを 汝 は 知らないの は 本当 だろう。(分析訳)
(
nm ny 「知るの 否→知らぬの」、
tt-h 「モノを」)
だから:
ty ma mwty dh. ( mwt-y 「好きなの」)
汝 は 好きなの だ。(誰の気持ち?・雰囲気で読むか)…では不明確なので:
tyh mwt dh.
汝を 好むの だ。( mwt は動詞、「汝」を目的語にして明確化)…など。
「否定形」は、断定辞
dh の前に
ny を置く。
「推定」は、断定辞
dh の代りに「断定しない助辞」
xm 。
ka ma xwa ny dh.
これ は ペン 否 だ(ペンではない)。
ka ma xwa xm.
これ は ペン だろう。
ka ma xwa ny xm.
これ は ペン 否 だろう(ペンではなかろう)。
動詞文
厳密には上記の理由で名詞文なのだが、便宜上「動詞文」と呼ぶ。
主語は判る限り略せる。
動詞には時制(らしいモノ)がある。
自動詞他動詞は、直接目的語の有無で区別する。
1
pk dh. 「食うのだ。」
2
pkn dh. 「食ったのだ。」(過去形)
3
pk ny dh. 「食わぬのだ。」(否定形)
4
pkjy ..... 「食うのそして→食って…」(接続)
5
pk nn dh. 「食うの人だ。」(連体)
6
pk dn nn dh. 「食うのである人だ。」(連体の強調)
4の接続形は、順接逆接の同形。分けて書くと単なる接続。
5と6は語感が違うだけで意味は同じ。
dh を xm に置換えると「推定」になる。(独立した未来形は無い)
主語の位置は文頭が基本だが、代名詞では動詞の直前に「裸」で割込み得る。
ekwh by pkn dh.
パンを 私 食ったの だ。
ty ma xk-wts wakjy, lgjy knn lyy ekwh by pkn dh.
汝 が 昨日に 作って、持って 来たの 大きいの パンを 私 食ったの だ。
(
wt-s 「日に、で」、
wak-jy 「作って」、
lg-jy 「持って」、
kn-n 「来たの」)
日本語の様にすると、目的語が間に溜まって判りにくくなるから。
「進行形」は
byn を付ければ良い。
dh は語調から略されやすい。(付けても良い)
ekwh pk byn.
パンを 食うの いる(食っている)。
ekwh pkn byn.
パンを 食ったの いる(食っていた・本動詞の方だけ変化する)。
「命令形」は慣習的に
se で結び、
dh を略すのが通例。
ekwh pk se!
パンを 食うの する(食え)!
他の「助動詞」は動詞と断定辞の間に割り込む。日本語と同じ順番でいくつ重なっても良いが、変化は最後のモノだけに起こる。
ekwh pk tn dh.
パンを 食わ れるの だ。
ekwh pk xyt tn wnn ny dh. (
wn-n 「欲した」、これだけが変化)
パンを 食わ せ られ たかった 否 だ。
「仮定形」は
xm 「推定助辞」で組む。
ekwh pk xm, dy ma ly se xm. (
ly se 「大きくする、なる」)
パンを 食え ば、腹 が 膨れる だろう。
dn は
dh の連体形なので、交替でちょうど良い。
ただし元が「連体形+
dh →終止形」なので、くどくなる訳。
pk 「食うの(元の連体)」→終止→
pk dh. 「食うの だ。」
↓
pk ekw 「食うの パン」→明確化→
pk dn ekw 「食うの な パン」(くどい)
長い副文節の息継ぎに
dn でつなぐと、判り良くなる。
dps, 2 aars, nn ma dk ny dn wys ayk se jy, kfn dh.
夜に、2つの箱で、 人 が 居 ない なる 街で 散歩 して、 楽しんだの だ。
(
dp-s 「夜に」、
wy-s 「街で」、
ayk se 「足為す=歩く」)
「夜に、2つの箱で、人が居ない」までを文節にまとめて「街で」に掛けている。
有無は「人が居らぬ街」と「人が居らぬ
の街」の差。挿入した方が(くどいが)読みやすい。逆に言うと、
dn を忘れても通じはするのである。
名詞を形容詞・修飾語として読む場合は必須。
my dn sa dh. 「山 なる(山の様な) 手紙 だ。」
形容詞関連
形容詞語尾
-y を付ける。
所有などの属格「〜の」に相当する単語は無い。名詞の並びで言う。
by byt ma lyy dh. (
ly-y 「大きいの」)
私−家 は 大きいの だ。
lyy by byt dh.
大きいの 私−家 だ。
形容詞単語を副詞として裸で使う場合も多い。
tyh ly mwt dh.
汝を 大いに 好むの だ。
日本語の「少女の絵」は二通りの解釈が出来る。トルキィでは区別可能。
atyra dn arw
少女 である 絵(描かれてるのが少女) 少女=絵
atyra arw
少女−絵(少女の所有物?) 少女≠絵
気にしだすと止まらないので適当にスルーする様に。
単に「有無」を言う場合、
byn, mwy という「不変化形容詞」で言う。
※
mwy の
y は形容詞語尾ではないので注意。(取ってはならない)
ly-hy ma byn. (
ly-hy 「台風」)
台風 が ある。(存在を言う)
ly-ky ma dk dh.
台風 が あるの だ。(動作の含みがある)
ly-ky ma mwy.
台風 は 無い(発生してない)。
「不変化形容詞」は所有も表せる。
ekw ma byn (mwy).
パン が ある(無い)よ。←「持ってる」という意味で使用
やはり断定の
dh は略される傾向がある。不変化形容詞には時制は無い。
助辞・語尾について
前単語と合体するモノが多い。怪しい綴りに当たったら疑うしかない。
名詞に付く語尾助辞
ma, ke, ce, ksy …といった、独立する助辞は問題無し。
特に多用する
-h, -m, -s (で終る名詞)には注意。
ekwh 「パンを」
-h 「〜を」
ekwm 「パンへ」
-m 「〜へ」
ekws 「パンで、に」
-s 「〜で・に」
他に
en 「〜も」の用法に相違がある。英語で言う too, also だけ。
「何を言ってもムダよ。」とは言えない。
(ty ma) af akh kt ny dh. 「(汝が)言う事を聞かぬ。」の様に言う。
動詞に付く語尾助辞
pkn 「食ったの」
-n 過去の語尾
pkjy 「食って」
-jy 接続の語尾
その他に「派生語尾」が多数ある。英語で言う -er, -or, -ist の様なモノ。
lta 「カメラ、覗き窓」
-a 「見る(為の)道具」※
ltra 「目」
-ra 「見る器官」※
lttw 「監視員」
-tw 「見る人」
ltmw 「見張り台」
-mw 「見る所」
ltty 「標的、ポスター」
-ty 「見(られ)るモノ」
ltl 「注目」
-l 「見る事」
※この内、最初の
-a, -ra は「読み」の具合では
-e, -re になる。→
母音調和
なお、いわゆる「合成動詞」は一語として扱う事を前提としているのでハイフンでつないだ形が正解。(アラビア文字では分けて書く方が判り易いので、そうする)
bj-ht se! 「発射しろ!」等
形容詞に付く語尾助辞
既出のモノの他に抽象名詞を作る語尾がある。
lyy 「大きいの」
-y 形容語尾
lykt 「大きさ」
-kt 抽象語尾
疑問詞系
na 「何」を語幹として疑問詞を作る。
na 「何」、そのままでも使う。以下、ハイフン付きは一体化出来るモノ。
na-ty 「何、どれ、どっち、いずれ」
na-tw, na-nn 「誰、何者?」
na-mw 「どこ、どっち(方向)」
na-yw 「どう、どんな」
na-s 「何で(手段)」
na ke 「何から(理由)」
na lk 「幾つ」
na st 「どの位」
nay 「何か、某」不定代名詞の元。
nay nn 「誰か、某人」
nay mw 「どこか、某所」
数詞
書くだけなら算用数字、綴りなら十進法に準じる。
基本の数があり、ケタ語尾によって
* 10, * 100 などを表す。
tg =
3 /
tgyx = 3 * 10 =
30 /
tgng = 3 * 100 =
300
千以上は外付け。
tg myl = 3 * 1000 =
3000 。 空位は
ny を挿入しても良い。
dx myl ngyx eg = 2 * 1000 + 1 * 10 + 5 =
2015
小数点は
jy を使う。小数点以下は数の羅列で良い。
tg jy ng jg ng eg llg dx → 3.141592
注意点
sa という綴りは「あれ」と「紙、ページ」とが紛らわしいので、指示詞は
ka でごまかすか、変形語(古語だった)
xa に置き換える。
ただし合成語
sayw, samw などは紛れないので使う。
→
xa sah samwm. 「その紙をそこへ。」
語尾助辞の「くっ付く・付かない」が混乱しやすい様だが、基本的に
「
一文字のモノはくっ付く」(
-h, -m, -s, -n, -y など)
元々が綴り的にみっともないからそうなったからである。
もちろん
例外もあるので鵜呑みにせぬ様に。
その中でも、
動詞の助動詞などは全くくっ付かないので注意。
kaywh af xyt tn byn. 「こんな(事)を言わせられてるのだ〜。」
これを→
kaywh afxyttnbyn. の様に
す・る・なという事。
固有名詞の綴り
他ページに記載。
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