※ニョガンでもってるこのコーナー※ |
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ゲルマラジオ原理 |
最近はついつい変なモノばかり作る様になってしまい、読者様方のお気持ちを引かせてないかという猛省から、今回はとっても普通のモノを作ろうと計画し、全く基本的なゲルマラジオの作り方、となっています。 履歴転進
ただし全く基本のままでは実用性に欠け使い勝手がヨロシくないだろうと判断して、独断の向上要素を取り入れてあります。コイルの巻き方とか。
また、巻き枠はガムテープの芯というリーズナブルな選択です。
(とか言いながら、このコイルこそが今回の主役です)
基本の、という事で、普通の日本式単コイル回路にしてみました。(ちなみに欧米式)
アンテナ側には複数のタップを設けています。他で言っているインピーダンスホニャララ対策の為です。分離度合を調整出来ます。
また、同調範囲に無理をさせない為に、同調側も変えられる様にと考えています。部品の値は大まかに左図の様であれば結構です。
今回はバスケットコイル(籠型コイル)と呼ばれるモノに挑戦してみました。「ぼくら(ry」にも紹介されていた、編み籠の様に導線をウニウニと巻いて編んで行くコイルです。
ただし星巻き八号機の様ではなく、ウニウニと、内・外・内・外に進めばOKですが、同じ列をウニウニとしない様に奇数の切れ目です。その奇数の切れ目作りが問題です。
正角図形描画講座 | |
いつもワラヒ、いわゆる水着ッスね ------------v-------------- |
ウィッス、それでは奇数…いわゆる九角形を描いてみましょう。 ガムテープの芯は概ね直径 8cmなので直径 9cm程度の円を描いて…この「9」というのが九角形にちょうど良いんスね。 円の中心を通る横線(直径)ABを引いて九等分するんス。んで、その直径を底辺とした正三角形を描く…いや、その頂点Cだけが必要なんスけど。 頂点Cから線を引きます。直径の点ABの任意のどちらかから(今回はA側)、2個目の点を通る様に引いて…理由は判りません、いわゆる神の摂理?円に交わる点が「D」ッスよ。 あとは点A〜点Dを結んだ直線がだいたいの九角形の一辺になってる筈ッス。その長さを円周上に取って行くと…シャーペンの線の幅ぐらいの誤差が出るから、適当に合わせて下さい。 ※まァ、分度器で円を 40゜ずつ割ってもいいんスけどね※ |
またコイツかーーー! 居着いとるやんかーーー! |
姉さん、ヒトの事言えしまへんのとちゃいますかー? |
コイルの巻数ですが、当方ではまたテキトーな手作りバリコン使用の予定ですので、
直径 8cm コイル巻線の幅 3cm で 50 回巻き(#24番線)
としています。しかしパーツ屋等でトランジスタ用の小さいバリコンを買って済まそうとお考えの方は、もう少し巻き足さねばなりません。容量が足りないからです。
多分売られているバリコンは 260pF 程度だと思われますので、
直径 8cm コイル巻線の幅 3cm で 60 回巻き
ぐらいは必要かも。#26番線など、少し細い導線を巻く必要があります。
逆に、ジャンク等から400〜500pF クラスのエアバリコンとか入手し得た幸せな方は、少ない巻数の条件で大丈夫な様です。
まあ、とにもかくにも左図の様になります。
もちろんこれ見てビビッた方は、何もせずにそのまま巻いても結構なんですよ。
b('〜` ) ン? ただし分離の保障無し。
図にはありませんが、巻き始め・終わりは別途に穴を空けて絡げて固定します。
ガムテの芯なので、力任せにやると、いとも簡単に折れます。線を置く様に巻いて行きましょう。
特に最初の方で力を入れすぎると、型がすぼまって収集の付かぬ結果をもたらします。
最後の方は、逆に自分で締め付けてガッチリ固定されてますので安心です。
巻いてみた…思った通りヨレヨレだ。#24 という太目の銅線を巻くからこうなります。まァ、多少のブレは分布容量発生阻止要因として黙認しよう思います。
巻数 5, 10, 20, 30, 40 回目でそれぞれタップを引き出しています。さっそくバリコンとか検波回路ユニットをつないで試験。なんかごく普通に放送が聞こえるです。
まぁ〜この段階まで来れば聴こえるのは当たり前。どう聴こえるか、なんですが。
アンテナのつなぎ様によっては民間放送も聴こえている模様。とりあえずはバスケットコイルの面目躍如たる所ですが、ヤッパいつも通り何か変。ウチのアンテナそのモノに問題ありそうです。
さて次はお楽しみ(海外サイト風)、いつも困るバリコン。上で言った通り、店で買って来ても良いのですが、それは味気ないので作ってしまいましょう。
自分も作ってるけど他人事発言
本当はDIYショップで継ぎ手金具?( 46mm * 127mm ぐらいのヤツ)を三枚ほど見つけて来て、絶縁して重ねればイイか思うておりまして、実際やってみたんですが、微妙に曲がってる事が多くてお勧め出来ません。
それから、その方法では思ったより容量の方が大きくなる様で、今回は見送りました。
左図の様に、アルミ板三枚重ね方式でやってみたらちょうど良かったんで、採用しました。
実は失敗して放っておいた九号機の残骸でした。
検波回路は、左図の様な組み合せで簡単に済ませています。初期のモノを除いて、この部分は共通回路です。ただし部品の値(数値)は、ジャンクなどを使う場合もあって一定ではありません。
R = 50 〜 500 kΩ
C = 0.01(102) 〜 0.022(222) μF
RやCは、無くても聴こえますが、音質や感度に影響がある様です。
アースは真ん中のL字端子で共通にしています。イヤホンのアース端子でゴマカしても構いません。
【追加】
何だか全く写ってなかったんで追加撮影。
ジョイントというか、電線のつなぎ目部分の処理です。この圧巻のヤッツケ具合。
結果は普通です。前に作ったのが良すぎた為に、比較して劣って聴こえるだけです。
特に分離性能だけはかなり良い様です。
低い方はそのまま聴けますが、高い方はアンテナを巻数の少ないタップにつなぎ変えるとか同調巻き線側も減らすとか。
※八号機で話題の NHK 佐賀第一も聴こえたぞ。
出力 1kW という、コミュニティーAM局である※
なお、バリコン付近がやたらゴテゴテしているのは、単にこちらの不手際からのモノで、意味は全く御座いません。
【追加】
結局バリコン容量変化具合が(昔の)普通のモノ( 300pF 辺り)に近くなったので、考えたより使い勝手が良いかも。
七号機環境・室内アンテナで実験したけど、ワリと実用感度を取り得るのが笑える。また、アンテナ回路は超絶激短状況なのに、チューニング範囲がドンピシャだったりしててウケるウケる。