ムンビーナ語2

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修飾関係(続き)


 さて、話者の感覚(快い、不快)では温度が不明である。


kupieh aya ba.
今日 = 不快 だ。(←暑いか寒いか不明)

 だから puo-yut 「火(温度)の度合」という抽象名詞で:

( )
kupieh puoyuth ika(kuma) ba.
今日 = 温度 = 大(小) だ。→暑い(寒い)

 …の様に客観的に大小で言える。数字を付ければ具体的な温度も言える。


puoyuth 90 ba.
温度 = 90 だ。「熱が90度だ。」

 ただの暑い寒いでは、更に yut を略して言う事が出来る。


kupieh puo'ika ba.
今日 = 温大 だ。(暑い、暖かい)

 純粋な形容詞の前なら、何かの修飾だ( yut を略している)と判る訳である。

参考→ここら辺(日常単語・数量)



 似た様なモノに副詞がある。仕組みが安直だが本来のアイコン主義に忠実である。

ika si 大 で →「大いに」
pay si 風 で →「はやく」
mut si 虫 で →「再び」...etc 参考→日常単語・副詞句慣用句


応用・その他

目当て ムンビーナ語の接続詞は nn 一つで、漢文の「而」並みである。
 (もう一つ、 nnh 「または」があるが、時々使う程度)

nit nn nie2 ニッ ンー ニィ 「ネコ と ネズミ」

 
 au nn nai si yaeyae ta matna nn,
 私  汝 で  ま ち へ 行った れば
 
 kiynakuh utna nn, nie2nat ba nn umnannat ba.
  いくさが  起き 、 逃げたけど(逃げた しかし) 殺されたの だ。

 「&」以外は状況で読み分ける。決定事項ではない。
 仮定の場合、何も付けない事さえある。(アウ動詞など)

ナ動詞
mae-na nn  見たら、見て、見れば、見たので、見ても
(全般・仮定・概ねこれで通せる)
mae-nat ba nn  見たが、見たけれど(逆接)
mae-nat bana nn  見たので(順接・やや丁寧)
アウ動詞
mae-au nn  見るが、見えるが、見るので
(全般・推量を含む)
mae-auna nn  見るので(順接・やや丁寧)
その他

mae-na yi
mae-au-na yi
見た(る)ので、見た(る)ゆえ
(助辞 yi を用いる用法・順接)

 上記は一応の目安にすぎない。
 仮定では語頭に補足的な yum, 「夢、もし〜」を付けると判り良い。



 単なる「ある」「無し」の判断は、語尾不変化詞でも言える。


ikapayh ku.
台風が ある。(「 ku これ」からの転化で古代用法)


ikapayh nae.
台風が 無い。

 動詞ではないので連体形にはならない、注意。



 助動詞は乱暴に語尾の前に挟まれる(ナ動詞で例示):

maenannat ba. 見 られるの だ。
maetinnat ba. 見 させるの だ。
maebienat ba. 見 ているの だ。(進行形のみ)
maetaenat ba. 見る 出来るの だ。(能力の有無)

 「能力」は強調以外では助動詞を使わない事が多い。
 「酒を飲める(挑戦)。 kie bu pam'au. (アウ動詞)」
 「酒を飲める(習慣)。 kie bu pamnat ba. (ナ動詞)」

 重なる場合は日本語順で良い。


maetinnanbienat ba.
マー ティン ナン ビーナッ バ。
見 させ られ ているの だ。



 応用として単純な「尊敬表現」が派生した。


kie bu pamna tumnat ba.
キー ブ パムナ トゥンナッ バ。
酒 を 摂るの なる(お飲みになる)の だ。

 「〜し続ける」という表現が出現。同じ動詞を進行形で繰返す。


kie bu pamna nn pambienat ba.
キー ブ パムナ ンー パムビーナッ バ。
酒 を 摂るの & 摂りゐる(飲み続けている)の だ。


数字

 数字は漢数字の様に使えば良い。空位は nae で空けると更に良い。
 ラテン字表記では、そのまま算用数字で構わないのだけど…

1975 一千九百七十五
2001 二千零一(空位は零で一括する)
3.14 三と一割四分(小数点は nn で可)

 冠詞 u- を付ければ序数。u-3 bana buo.   「第三の男」

 数には数起源の単語が幾らかある。ここら(少し下の方)を参照。


派生語尾など

-sae する人、-hie する道具、-nan されるモノ、-tai する所、-naku する事

maesae 監視人(見る人)
maehie カメラ(見る道具)
maenan 標的、ポスター(見られるモノ)
maetai 物見台(見る所)
maenaku 見学、見物(見る事)


冠詞

 印欧語と違い、単語の意味の強調に使うに過ぎない。
 ハッキリと名詞だと明示する場合、象徴的な意味、抽象名詞などに付く。

u-yi 理由(明示)
u-tae ハンドル、取っ手(象徴)
u-kun 普通、標準(抽象)


副文節のつなぎ方

・日本語の古文体(文語)に準じる。赤字部分が副文節。

 例:「なぜ見なかったのか判らない。」
ae yi maenaena, bu kimnaenat ba. →「なぜ見ざる、を心せず」

 例:「数学(数え事)出来んのが、なんで悪いとや?」
yutnaku bu taenaenah, ae yi aya ba hae?
 →「数え事を出来ぬ・、何ゆえ悪しや?」

・これは注意点だが、「〜も」は英語の also, too の意味のみである。(その方が構造も単純になる)
 「何を着て良い(似合う)」→ tit bana kinah uo ba. 全ての服イイのだ。

・日本語の「〜する(した)時に」は、単に処格「〜にて、に於いて」で言えば良い。

例:「アンタが来た時に、これを渡そう。」
naih utna si, ku bu muo'au.
 →「汝現れしに(於いて)、これを渡さん。」


推定表現

 以下の様にすれば推定表現と見なされる。

ah buo ba hae. 「あれは男だ…ろう。(本来は疑問)」
ah buo ba, pin'au. 「あれは男だ、多分(我思える)。」
ah buo ba, mae'au. 「あれは男だ、多分(我見える)。」
ah buo ba, pin'anai. 「あれは男(だと考えられる)だろう。」
ah buo bah nai? 「あれは男だよ、ね?」

 hae は本来 -h ae という不変化詞だったが、出現頻度が高いので形が独立した。


挨拶の研究

 ムンビーナ語には決まった挨拶表現は無い。以下を参考に。

uo! ウー! 「OK, YES」など / suo. スー。 「YES、その様で」など
nae! ナー! 「NO! 無いよ!」など / ku! ク! 「あるぞ!ほら!」など
tam. タム。 「さぁね。(不定)」など


動詞の連体形から名詞

連体形から


固有名詞

目当て 固有名詞は苦手である。 元の場所へ
 ラテン字では、そのまま書いても良い。
"Yuurakuchou"  → 「有楽町」で会いましょう。

音標文字表 音訳では iu-yae-kuo-x yae-yae
 文字音を並べて綴るのが基本。最後に -x を付けて印とする。
 圧縮した綴りでは IuYaeKuox と頭音を大文字にする。
 表意文字の場合は「固有名詞カッコ」で括る。
 → { iu-yae-kuo } 街 →「有楽町」
 「町(街)」部分は意訳 にする、など。

 左は一応「音標文字表」だが、これらでなくとも良い。
 h 行(薄紫色)は2文字で1つ。
 促音や「ん」は、他の色付きマス参照。
 エ段はイ段、オ段はウ段で代用。
 ラ行はヤ行で、濁音は清音で、ワ行はバ行で代用。
 「ふ」は「プ」…あまりバカ正直でなくて良い。
 例えば「プレイステーション」ならば:
puy-suo-tie-sun-x 似た読み。
puo-yi-suo-tie-si-un-x 素表記。

 「決定詞」という、意味を補う文字を置くのも良い(音読までする必要はない)。
bae-yi-x pai  {バーイ} 踊り → バレエ
bae-yi-x may  {バーイ} 球 → バレーボール

 子音終わりのある外国語音は、日本語読みに準じる。ただし最後が -r, -l (ラ行音)の場合、舌の位置の類似から入声音で表す事もある。
yi-ae-iu-x  {イアーイゥ} → リアル
yi-at-x  {イアッ} → リアル

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